「天文学者と国立天文台へ行く!」シリーズ第二弾。
2012年5月21日に、日本の広い範囲で金環日食が見られます。日食は、地球から太陽観測した時に、その間を月が横切るときに起こります。
月の軌道は楕円形なので視直径が1割以上変化します。月が大きく見える時期なら太陽を覆って皆既日食となり、月が小さく見える時期なら月の影から光が漏れて金環日食になります。5月21日の金環日食では、太陽の光が月の外周から漏れて細いリング状になります。この時にベイリービーズが見られる可能性があるのです。
月は丸く見えますが、クレーターがありますので、月の縁=月の外周はでこぼこしています。太陽の縁と月とが重なった時に月の谷間から光りが漏れて、まるできらきら光るビーズのように見える現象をベイリービーズと呼びます。
今回、ビバTVでインタビューした相馬充氏は、月周回衛星「かぐや」のレーザー高度計(LALT)で得られた月の精密な地形データを基にベイリービーズの観測をし、太陽の大きさについて更なる精密な計測とその変化についての研究を行う予定です。
「ベイリービーズによって何がもたらされるのか?」
(2012.2.1/8インチ反射望遠鏡にての観望会より)
監修:国立天文台 光赤外研究部/天文情報センター 助教 相馬充氏
協力:国立天文台三鷹
文責:ビバTV ネット放送局 新井千晶
http://optik2.mtk.nao.ac.jp/~somamt/ 相馬充のホームページ